ゼブラゾーンの落とし穴

私が通勤で通る道路に右折車線と直進車線を分ける導流帯、俗にゼブラゾーンと呼ばれる場所があります。私はこの場所であわや追突事故を起こしそうになりました。私は右折車線に入るためゼブラゾーンに沿い右折しようとしていました。その時後続の車両が同じく右折車線に入るためゼブラゾーン上をそのまま直進してきたのです。その時は後続車両が私を抜き去って事なきを得ましたが、その時私は、「なんて悪いやつなんだ」と憤りを感じました。しかし後日調べてみると、どうやら事故になった場合悪いのは私の方であるという驚くべき事実がわかりました。

 まず、「ゼブラゾーン上を走行しても違反ではない」ということです。ゼブラゾーンは車両の走行を誘導する標示で、進入を禁止するものではなくこの上を走行または停車しても罰則を受けることはありません。(道路交通法第45条1項より)走行してはいけないと思い込んでいるのは、黄色い枠線が特徴の立入禁止部分や消防署の前にある停止禁止部分などの標示と混同しているからではないでしょうか?ただし、万が一ゼブラゾーン上を走行中に事故を起こした場合、裁判の判例にから「過失割合を加算される」とされています。

次に、進路変更の際に起きた事故は「進路変更した車両が悪い」ということです。これは、道路交通法第25条2項の「進路の変更の禁止」を根拠に判断されます。直進する車両を阻むような進路変更はしてはならないということです。今回のケースで事故が起こった場合、私は「進路変更して右折車線へ行こうとした車両」で後続車は「直進して右折車線へ行こうとした車両」となります。このことから、私は後続車の進路を阻んだとして過失が大きいという判断になるそうです。ここで前述にある「ゼブラゾーン走行時の事故では走行車は過失割合が加算される」という判例を思い出していただきたいのですが、これを加味したとしても、過失割合は5分5分までにしかならないそうです。

つまり「私≧後続車」が今回の事故シミュレーションの結論であり、これが逆転することは過去の判例からしてありえないことがわかりました。このことから、ゼブラゾーン走行は「違反ではないし、事故を起こしても過失は小さいので積極的にその上を走行したほうがローリスク」「道路標示に従って事故を起こすと過失が大きい」という極めて本末転倒な結論が導き出されました。この事実を知った時、私はもういつも通る交差点で右に曲がりたくなくなってしまいました。ですがドライバーたるもの、法律やルールを盲信するのではなく交通状況を踏まえ自ら正しい判断を導き出さねばならないと感じました。

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