無礼講とは

こんにちは、オフィス部の宇野です。12月といえば忘年会のシーズンですね。会社の忘年会では決まり文句のように上司が「無礼講」という言葉を口にします。そもそも「無礼講」とは何なのか、皆さん知っていますか?  
無礼講の語源は神事に由来します。神様を祀る神事において、神様に1度捧げたお酒を、参加した人たちもお相伴(おしょうばん)にあずかるのが通例です。その際上位の者から順番に、決められた儀式通りにお神酒をいただくのが「礼講」。礼を重んじるからこう呼ばれます。その後の人間だけによるくだけた宴席を「無礼講」と言い、礼講の後の、礼講では無い和やかな宴のことを指します。
現在では多くの人が「無礼な講(集まり)、無礼が許される宴席」という意味だと解釈してしまい、「上下関係を忘れて」といった語解をしたために、上司に無礼なふるまいをして大失敗というケースも少なくはないでしょう。忘年会の冒頭の挨拶で社長や上司の言う「無礼講」という言葉には「この忘年会を良い雰囲気の宴席にしたい。そして、その雰囲気の中で参加者の親睦を深め、明日からの仕事につなげていきたい」という意味が込められています。無礼講のもともとの意味を正しく理解し、発言者の意図を誤りなく理解すれば、和やかで楽しい宴席になっていきます。節度をわきまえて、後味の良い忘年会になるように努めていくことは社会人にとっても大切なことだと思います。

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