食養生

こんにちは、オフィス部の宇野です。今日は食についてお話をしたいと思います。
皆さんは食養生という言葉を知っていますか?中国の伝統医療である中医学や日本の漢方医学などで使われる言葉で、「食べ物を上手に摂って健康を保とう」という意味です。現代医学では食生活といえば栄養素とカロリーを中心に分析しますが、中医学や漢方医学では味と性質で分類します。薬の力に頼らずに出来るだけ食物の力を利用し、身体のバランス(五臓の働き)を整えて、病気を未然に防ぐというものです。
自分は今、この食養生を勉強していて、何とか生活習慣に取り入れられないものかと色々思案しています。調べれば調べるほど奥が深く、こういうことを研究している人はいるんだなと感心させられます。どんなものか要点だけでも簡潔にご紹介しましょう。
食べ物には「酸、苦、甘、辛、鹹(かん※塩辛いという意味)」という五つの味があり、人間の五臓と関わりがあり、上手く食せばその機能を高め、摂りすぎれば害すると漢方では考えています。薬膳や中華料理のメニューはこれら五つの味の調和で成り立っている事が多いようです。また食べ物には、身体を温める「熱、温」の食品、身体を冷やす「寒、涼」の食品、その中間に当たる「平」の食品があり、これらの性質の度合いを五段階に表したものを五性といいます。五味・五性の性質に分けられる食品が「肝、心、脾、肺、腎」のどの臓器に影響を与えるかを考え(帰径といいます)、身体を構成する基本物質である「気、血、水」の巡りを良くしていこうというのが食養生の考え方です。
バランスの取れた食事を摂って、身体を健康に保つというのは意外と難しいものです。ですが必ずしも理想論というものではないと思うので、真剣に学んでいます。自分は食養生を考えることで、食べる楽しみや健康に対する意識が大きくなりました。生活習慣病が多く見られる昨今、皆さんも少し健康を意識して、食を見つめ直してみてはいかがでしょうか?

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