令和7年度 福井県
障がい者等雇用環境整備支援事業
職場定着のための取り組み
(1)基本的な取り組み
作業習得のための支援
- 確認する点
- 本人が「わかりやすい」「これならやれる」と感じているか(指導の効果の確認)。
- 支援する点
- 作業を行う目的を説明する。
- 本人にとってわかりやすい方法(実演、写真入りマニュアル等)で指導を行う。
職場適応のための支援
- 確認する点
- 作業への取組状況。
- 休憩時の過ごし方。
- 他の社員との協力関係やコミュニケーションの状況。
- 職場のルールへの対応状況。
- 支援する点
- 必要に応じて、改善のための指導を行う。
設備面などの職場環境の調整
- 確認する点
- 本人にとって利用しやすい、使用しやすい設備になっているか。
- 支援する点
- 必要があれば、設備の改善を行う(スロープ設置、トイレ改修など)。
継続勤務の確認
- 確認する点
- 無理なく継続して働くことができているか。
- 支援する点
- 困難がある場合は、継続勤務が可能な勤務時間の調整、休憩時間の取り方などの調整を行う。
企業による指導・指示命令系統の確認
- 確認する点
- 本人への指導や指示命令系統(指示を出す人、相談を受ける人)が常に機能しているか。
- 支援する点
- より効果的な体制となるように改善を図る。
定期的なふり返り(面談など)
- 確認する点
- 本人の気持ち、感想や希望、目標。
- 作業日誌や健康チェック表の内容(使用している場合)。
- 支援する点
- できていることや強みを伝え、改善したほうがよいところを具体的にフィードバックする。
- 企業から伝えたことを記録に残す。
ジョブコーチ支援など支援機関との連携により支援を進めている場合、助言を得ながら支援を進めます。必要に応じてふり返りの場への支援機関の同席を依頼します。
支援機関との連携が行われていない場合、本人の同意を得た上で、支援機関に協力を依頼するとよいでしょう。
作業手順を説明する場合の段階(説明者の関わる度合い)
度合いが
低い 度合いが
高い
低い 度合いが
高い
度合い:低い
言語指示
- 直接的言語指示:指示する内容を具体的な言葉で表す
- 間接的言語指示:「次は何?」「さあ次は?」などと促して、自発的に行動するための間をとる
度合い:やや低い
ジェスチャー
- 指導者が対象となる物や方向を指差し、行動を想起させる部分的な身振りをするなどの方法でヒントを与える
度合い:やや高い
見本の提示
- 指導者が先に見本を見せて、そのあとに作業してもらう
- 指導者が本人のとなりで同じ仕事のやり方を見せながら同時に行う
度合い:高い
手添え
- 手添え:直接体に触れて動作を教える(留意点あり)
- シャドーイング:直接体に触れず、触れそうで触れない距離感で教える
労働安全教育に関する支援
知的障がい者に対する安全教育の例
- 整理整頓
- 作業手順
- 作業服装
- 不安全行動の防止
- 荷物の運搬
- 工具の扱い
- 安全標識
- 危険予知訓練
- 指差呼称
- 指示・報告の重要性
(2)問題が起きたときの対処
【原因別】トラブルの背景にある3つの要因
| 分類 | 共通する原因の例 |
|---|---|
| 本人側の要因 | 指示の未理解、手順の忘却、体調不良(寝不足)、感情抑制の難しさ |
| 指示・管理の要因 | 口頭のみの指示、命令系統の混乱、感情的な叱責、過度な業務量 |
| 環境・刺激の要因 | 周囲の雑音、集中を妨げる座席配置、物理的なストレス |
【共通する改善アクション】
- 「見える化」で迷いをなくす(手順書・チェック表)
- 「伝え方」を統一する(指示窓口の固定・具体的指示)
- 「逃げ場」をデザインする(環境調整・クールダウン)
(3)人材育成の進め方
基本的な考え方と方法
障がい者の人材育成も、「他の社員と同様に対応すること」が基本です。その上で、障がい特性に応じた配慮(分かりやすい指示や環境整備など)を講じ、研修機会をつくります。 本人の希望や状況を確認した上で、会社の制度や目標について分かりやすく説明し、定期的な面談でフォローしながら主体的に取り組めるよう支援します。
その他の取組- 障がい者に対する社内での研修(OJT型・OFF-JT型)
- 人事評価と育成(適切な目標設定とフィードバック)
- 能力開発(職業能力開発校等の活用)
- 雇用形態とキャリアの多様性・柔軟性