水分補給にコーヒー

 春真っ盛りの今日このごろ、屋外で花見や散歩に出かける方が多いと想像されます。近年は春でも日中は暑いと感じることもあり脱水症状に陥らないよう注意したいところです。
 ここで読者の皆様にご想像願いたいのは、「水分補給をするとき、その手にはどんな飲料水があるか」ということです。緑茶やコーヒーを飲まれる方がいらっしゃると思いますが、今回は「カフェイン入り飲料で水分は補給できるか?」という疑問に迫っていきたいと思います。

 これまで、「カフェインには利尿作用があり、カフェイン入りの飲料では水分補給にならない」と言われてきました。しかしその俗説は誤りであることが研究によって判明しました。イギリスにあるバーミンガム大学でスポーツの研究を行っているソフィー・キラー教授と、アメリカにあるコネティカット大学の生理学者ローレンス・E・アームストロング教授がそれぞれ実験を行った結果、コーヒーを飲んでも体内の水分量に変化はなく水を飲んだときと変わらなかったと証明しました。これにより「カフェイン入り飲料に摂取した量以上に水分を排出する効果はない」と言えます。

 しかし、コーヒーではいくら飲んでも喉が渇くという人もいると思われます。それはコーヒーの苦味や酸味渋みが舌に残ることで渇きを誘発されているからです。また、コーヒーに砂糖やミルクを入れて飲んだ場合でも渇きが誘発されることがわかっています。この症状はコーラなどの清涼飲料水でも同じことが起こります。つまり、コーヒーを飲んで水分が減ったから喉が渇くのではなく、舌や口にある感覚器官の勘違いによるものなのです。コーヒーを飲んだ後口をゆすいでみると渇きが止まると言われています。心当たりがある方は試してみてください。

 コーヒーなどのカフェイン入り飲料でも水分補給はできると述べてきましたが、カフェインを摂取していることには代わりありません。水分補給のためといって一度に大量のコーヒーを飲むと胃腸に多大な負荷をかけたり、人によってはカフェイン中毒を引き起こす危険があります。また真水であっても大量に飲んではいけません。水分補給においても用法用量を正しく守って行いましょう。

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