2011311144618

皆様こんにちは。本題に入る前にタイトルの数字は一体何なのかと感じたと思います。この数字は「時間」を表しています。今回お話しする内容は、私がこれまで生きてきた中で最も驚き、「これからの人生でこの出来事以上の事が起きないことを祈っている」体験についてです。

 この時私は大学生で、学校の近くで一人暮らしをしていました。これから街へ買い物へ行こうとしていた時それはやってきました。それは私の人生で最も大きくまた最も長い時間続きました。私の住まいは山間部であったため今すぐ逃げる必要はありませんでしたが、唯一の交通手段である電車が完全に止まってしまい一時孤立の状態になりました。しかもその時は食料を買いに行こうとしていたため食料はなく、更に水道とガスが止まりとても困った状況にありました。近くに住む友人らと協力しながら4,5日を過ごした後、最寄り駅で見つけたタクシーを使い市街地に住む友人宅へと脱出しました。その間テレビで火の海となった気仙沼や大爆発する原子力発電所の映像をリアルタイムで目の当たりにしました。一週間程経った頃家族が福井から私を救出に来てくれて、無事に福島から出ることができました。

 私が驚いたことは3月11日の大地震だけではありませんでした。福井に戻ると、家の水道からは水が出て、街では車がよく通り店はどこも開いていて品揃え豊富、放射線なんて全く関係ありません。あの大地震は最初からなかったのかと感じるほど穏やかでした。

 もうすぐ10年が経とうとしています。私は自分の価値観は家族を含めた他人とずれていると感じていますが、その一つには「あの時あの場所にいたこと」であると思い返してみて改めて感じています。

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