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試験の目的
 
皆様こんにちは。新年度が始まり、新生活が始まった方もいらっしゃるかと思います。
私は最近、とある企業の入社試験にとても感心したので今回は実際に出題されたテストの問題についてお話させていただきます。
 
ここに三角形があります。この面積を求めてください。
 
皆様解答できたでしょうか?答えは30cm^2でしょうか?
「続き」に驚愕の答えが待っています。
 
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答え この三角形は存在しない
 
「ちょっと何言ってるかわからない」と私は感じました。
本当に存在しえないのか、実際に図を描いてみました。
 
「高さ6㎝」、「底辺10cm」、「底辺の対角が直角」という条件ではどうあがいても線が繋がりませんでした。
これで三角形が存在しないことが実証されましたが、残念ながら試験会場には物差しや分度器といった製図に必要な道具は持ち込むことができません。
よって何か別の方法で証明しなければなりません。
 
中学生で習う「三平方の定理」を使えば、高さの本当の長さが2.5×√3≒4.33cm<6㎝と解るから証明できると思った方がいらっしゃると思いますが、
それはこの三角形が「直角三角形」であったならば正解です。しかしこの問題ではこの三角形が直角三角形であるとは一言も言っていません。
(残りの二つの角度が「31°」と「59°」だったら三平方の定理は使えません)
 
私はこの難問の模範解答をYouTubeにある「Stardy -河野玄斗の神授業 」で知り、引用いたします。ご興味がありましたら動画を探してみてください。
 
まず三角形の底辺10cmが直径になるような外接円を描きます。
次に円に内接する三角形で底辺の対角が直角になるには「直角三角形」または「直角二等辺三角形」のどちらかしかありません。
また、直径10cmの円に内接する三角形の高さは、直角二等辺三角形の時最大になり、その長さは5㎝です
 
つまり最大でも高さは5㎝にしかならず、問題の高さ6㎝と矛盾するため、この三角形は存在しないと言えます
 
この問題、実はMicrosoft社が出題した問題です。まるで回答者を嘲笑うような問題をなぜ出題したのでしょうか
マイクロソフト社は言わずと知れたソフトウェアメーカーです。パソコンのソフト開発ではプログラミングはもちろんデバッグという「プログラムの不具合=バグ」を見つけ直す仕事があります。
プログラミングは英語で書き、数学的な論理や構文を駆使し我々のパソコンを動かしています。
ソフトウェアはプログラムに書かれた英語のスペルが一文字でも、数式の数字が一つでも違っていただけで動かなくなり(バグり)ます。
しかもソフトウェアは基本的に「この部分が間違っています」と教えてはくれません。
 
今回の入社試験の問題を例にとると、「この三角形は存在すると思い込んだ」時点でこの問題の「バグ」を永久に発見することはできなかったでしょう。
「そもそもこの図自体が誤りでは?」という「前提を疑う発想」を、この問題を通して見定める意図があったのかもしれません。

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