皆様こんにちは。今回のテーマは「今年中に絶対達成したい目標」です。私は前進主義で3Dプリンタを用いたものづくりに携わっております。3DCGソフト「Blender」も使って3Dプリンタで作る設計データを作ることが主な仕事です。昨年から某ロボットアニメに登場する巨大人型マシンの模型の製作に取り組んでおり、この模型の完成が私の目標です。
当初は玩具メーカーが販売しているプラモデルと遜色ないものを作り上げようと考え、できる妥協せず限りのことを試してきました。しかしわが社が所有する3Dプリンタでは性能面で限界があり、望ましいものが作れず製作が難航していました。大手玩具メーカーでも商品の試作に3Dプリンタを利用しておりどのような機械を使っているのか調べてみると、1台1000万円以上するとても高級な機械であることがわかりました。3Dプリンタは立体を極めて薄いシートに分割し、それを積み重ねていくことで立体を作り上げていく仕組みなのですが、わが社と大手メーカーの3Dプリンタを比較すると、積み重ねるシートの厚さが10倍も違うこともわかりました。(前進主義:150μm 大手:16μm)この時点でわが社と大手メーカーとでは単純に10倍の品質差があると言えます。
プラモデル設計を始めた時にも大手メーカーとは機械的、技術的な差はあると考えていましたが、それらは工夫や努力によって追いつくことができると考えていました。しかし機械が努力で性能が上がることは絶対にありえません。3Dプリンタで作れないものを自分の手で補うことはできるのですが、それを行うとそもそも3Dプリンタを使う必要がないという本末転倒なことになってしまいます。どれだけ人が努力しても最終的には機械性能によって頭打ちになってしまうということを今回身をもって知ることとなりました。現在はプラモデルから組み立て式のフィギュア(レジンキャストキット、ガレージキット等と呼ぶ)に方針転換し製作を行っています。先日新しく作り直した設計データを3Dプリンタで造形したところ、おおむね良好な仕上がりになりました。あと6回の稼働ですべてのパーツが揃い、首尾よく行けば今年中で完成にこぎつけそうです。